クレジットカード現金化は本当に危ないのかな…?
これまでどんな被害があったのだろう…?
クレジットカード現金化は絶対に使ってはいけません。たとえ借金を返せなくて、クレジットカード現金化が最後の頼みだという人でも、利用すればさらに真っ暗な未来が待っています。
事実、国民生活センターには年間600件を超える、クレジットカードに関する相談が寄せられているのです。今回は、クレジットカード現金化を使うとどうなってしまうかを理解してもらうために、よくある被害の実例を6件紹介します。
実際の被害を見ると、どれほど危険なサービスなのか分かるでしょう。
Contents
1:クレジットカード現金化のよくある6つの被害
まずは、クレジットカード現金化でよくある被害のケースを6つ紹介します。これらは全てあなたの身に降りかかる可能性がある被害です。他人事だとは思わずに確認しましょう。
- 提示された金額と振込金額が違った
- 入金されず連絡も取れなくなった
- クレジットカードが利用停止になった
- カード会社に支払いできなくなった
- 高額なキャンセル料を請求された
- クレジットカードが悪用された
それでは解説します。
1-1:提示された金額と振込金額が違った
会社員 S.Fさん
申込後の電話で換金率は90%だと口頭ですが説明されました。10万円の利用だったので9万円が振り込まれる予定で待っていましたが、実際に振り込まれたのは7万円でした。業者に問い合わせると「手数料がかかる。説明したはずだ」の一点張りです。間違いなくそんな説明はありませんでした。
最もよくある被害は「事前に提示された金額と振込金額が違っていた」というものです。クレジットカード現金化業者は、利用者にカード決済さえしてもらえばその時点で儲けになります。なので異様に高い換金率で、ユーザーを釣り、後からいちゃもんをつけて換金率を下げてくるのです。
よって、下記のポイントは信じないようにしましょう。
- 公式サイトに書かれている90%以上の換金率
- 「振込金額」以外の指標
クレジットカード現金化業者を普通のサービススタッフと思ってはいけません。平気で客を騙そうとしてくる詐欺師と変わらないのです。
1-2:入金されない連絡が取れない
無職 T.Aさん
生活費がどうしても足りずにクレジットカード現金化業者に申し込みました。急ぎだったので掲示板ですすめられていた業者を何も調べずに利用しました。申し込み時は「すごい丁寧な対応だなあ」と思っていたのですが、5万円のカード決済を終えてからは一切連絡が取れません。もちろん現金は振り込まれておらず、そこで初めて詐欺だと気づきました。
クレジットカード現金化業者の中には、上記のように詐欺を行う悪質業者も存在しています。特によく調べずに利用すると詐欺業者に騙されてしまう可能性が高いです。
1-3:クレジットカードが利用停止になった
経営者M.Mさん
現金化業者から「安全に現金が手に入る」と説明を受けて50万円分を利用する予定でした。しかしカード決済ができずにその場ではキャンセル扱いになってしまったのです。その数時間後、カード会社から「不正利用の疑いがあるのでカードの利用を一時停止しています」と電話がありました。安全と聞いていたから利用したのに、全くそんなことありませんでした。今後は一切利用しません。
クレジットカード現金化というサービスを利用することは、カード会社の利用規約に違反しています。そのため現金化の疑いがかかると、カードが利用停止になってしまう場合もあるのです。現金化業者は「安心・安全」を掲げて利用を促してきますが、法律的にグレーゾーンな時点で、安全なわけがありません。
1-4:カード会社に支払いできなくなった
どうしても返さなければいけない借金があり、クレジットカード現金化で資金調達しました。しかし翌月のカード支払い時までに現金を準備することができず、未払いとなってしまいました。カード会社からは遅延損害金を請求され、借金の返済もできず人生真っ暗です…
クレジットカード現金化は借金ではないと言われますが、結果的には借金と同じです。換金率80%というのは、返済期間1ヵ月にも関わらず、月利25%という暴利でお金を借りているのと変わりありません。
そのためクレジットカード現金化を利用したはいいものの、料金を支払えずに後悔する人は後を絶たないのです。
1-5:高額なキャンセル料を請求される
私が申し込んだ業者は「正規申込をしないと正しい換金率が分からない」と言っていました。そのため個人情報を入力して申し込んだのですが、聞かされた換金率は驚きの50%でした。明らかに低いのは私でもわかったので、電話口でキャンセルを申し入れました。しかし、業者から帰ってきた言葉は「キャンセルする場合は20% のキャンセル料がかかります」です。
このように不当に低い換金率を提示しておきながら、キャンセルする場合は、高額なキャンセル料を請求されるケースがあるようです。このような場合は、キャンセル料を支払わずに国民生活センターに相談しましょう。基本的にキャンセル料は「合意」がないと支払う義務が発生しないので問題ありません。
1-6:クレジットカードが悪用された
クレジットカード現金化業者の中には、カード番号を自分で入力するのではなく、業者にカード番号を教えることで決済を代行してもらうタイプも存在するようです。得体のしれない現金化業者にクレジットカード番号を教えてしまうと、最悪の場合カードを不正利用されてしまいます。
2:クレジットカード現金化で被害に合わないための対策方法5選
クレジットカード現金化ではどのような被害が起こりうるのか、大体は理解できたことでしょう。きっとあなたが次に気になるのは「被害に合わないためにはどうしたらいいか」だと思います。
被害に合わないための対策方法は5つあります。
- 会社概要を確認する
- ネットに書かれていることを鵜呑みにしない
- 現金化で被害が多いことを知る
- 業者の口車に乗せられない
- クレジットカード現金化を利用しない
対策方法の最後にも記述していますが、根本的な対策方法は「クレジットカード現金化を利用しないこと」です。
早速、詳しく対策方法を紹介していきましょう。
2-1:会社概要を確認する
クレジットカード現金化の被害を未然に防ぎたいならば、少なくとも会社概要を確認しましょう。
詐欺を働くようなクレジットカード現金化業者は、そもそも所在地や会社情報を正しく記載していない可能性があります。特に注目するべきは、「電話番号」と「所在地」です。
「電話番号」が「090,080,070,050」から始まる場合は注意が必要です。これらの番号は携帯電話もしくは衛星電話であり、住所が特定しにくいタイプと言えます。
「所在地」は住所が建物名や部屋番号まで記載されているか確認しましょう。悪質なクレジットカード現金化業者は、住所を適当に表記しがちです。まずは、記載されている住所をGoogleMapなどのサービスで検索してみるといいでしょう。場所が特定できなければ、あまり信用しない方が良いです。
2-2:ネットに書かれていることを鵜呑みにしない
インターネットには、「クレジットカード現金化の比較サイト」や「クレジットカード現金化の口コミサイト」が多く存在しています。これら現金化にまつわるサイトに書かれている、おすすめサイトや口コミは鵜呑みにしない方が賢明です。
なぜなら裏では大きな広告費が動いており、これらのサイトと現金化業者は繋がっているケースも多いからです。多大な広告費を支払い、口コミをねつ造している可能性は大いに考えられます。
2-3:現金化で被害が多いことを知る
2つ目は、被害の実態を知ることです。漠然と「○○○の様な被害に合うかもしれないよ」言われただけでは、自分事のように思えない人も多いでしょう。よって、ここでは実際のデータを基に、クレジットカード現金化の被害について解説します。
下記の図を見てください。
これは国民生活センターに寄せられたクレジットカード現金化の相談件数です。相談件数は、毎年徐々に増えており2010年には、一気に600件を超えています。相談者の年齢層は30代(全体の26%)と40代(全体の25.6%)が多く、そのほとんどが生活資金や借金の返済のための融資目的でクレジットカード現金化を利用してしまった人のようです。
このようにあなたと似た境遇の人が、被害に合い相談しに来ているという現実を受け止めることが、被害を未然に防ぐ対策になるかもせいれません。
参考:独立行政法人国民生活センター 平成23年6月17日の資料
2-4:業者の口車に乗せられない
次にクレジットカード現金化業者の口車に載せられないように注意することです。
正直クレジットカード現金化業者からすれば、利用者の借金がどうなろうと知ったことではありません。カード決済さえしてくれば、その時点で業者に利益が発生するため、あの手この手でサービスを利用してくれるように誘導してくるのです。換金率を高く見積もるのも、安心安全を掲げるのも、公式サイトに虚偽の情報を載せるのも全てこのためと言えるでしょう。
よって、クレジットカード現金化業者の口車を信じず、誘惑に負けないようにするのは重要なことです。
2-5:クレジットカード現金化を利用しない
そもそも、クレジットカード現金化業者は使わないようにしましょう。
「公安警察から許可を得ているから安心です」とい謳い文句は嘘です。公安警察は、商品の買取(古物商許可)を出しただけで、クレジットカード現金化という行為を認めているわけではありません。
消費者トラブルを扱う国民生活センター、東京弁護士会、クレジットカード協会など多くの機関が、クレジットカード現金化は使わないようにと注意を促している現状です。クレジットカード現金化を利用するレベルに達しているのであれば、債務整理を視野に入れた方が良いでしょう。
3:クレジットカード現金化で被害に合った場合
既にクレジットカード現金化業者の被害に合ってしまった…
既に被害に合って困っているならば、2つの場所に連絡しましょう。
①国民生活センター(188)
②警察相談専用電話(#9110)
国民生活センターでは、不当請求からネットショッピングのトラブル、スマホゲームのガチャの問題まで、消費者トラブル全般について相談することができます。もちろんクレジットカード現金化についてのトラブルにも、対応実績があり、「消費者庁」が管轄する安心の相談場所です。
警察相談専用電話は、詐欺など悪質なトラブルに巻き込まれた場合に利用しましょう。地域の警察相談窓口に繋がるようになっています。
トラブルに合ってしまった場合は、自分だけでは解決できないケースがほとんどです。まずは公的機関の窓口に相談して、どうしたらいいのかを話してみましょう。
4:どうしてもクレジットカード現金化するしかない人
クレジットカード現金化には様々な被害発生のリスクがありました。
しかし、被害状況を知っていてもクレジットカード現金化を利用するしか生活手段がない人がいるため、被害がなくならないのです。
もし借金返済のための融資で困っているなら、下記の方法を優先して利用しましょう。クレジットカード現金化は手段として考えてはいけません。
- 使えるなら消費者金融やキャッシングを使う
- 友人から借りる
- 家族親戚から借りる
- 借金ではなく債務整理を考える
特に重要なのは「債務整理」です。債務整理を使えば、借金を返済可能な金額まで減額できます。借金を増やす結果になりやすい「クレジットカード現金化」よりも、借金を減らす手段をとることが重要です。
まとめ
クレジットカード現金化はよく被害が起こる資金調達方法なので利用しないようにしましょう。
利用してしまうと、取り返しのつかないトラブルに巻き込まれる可能性が高いです。どうしてもお金が必要な人は、身内から借りることを優先的に行いましょう。それが無理な人は、借金を減らす「債務整理」を視野に入れて行動した方が良い結果になることは間違いありません。